いよいよ出産。予定通り進むのか? 自然分娩? 分娩、出産の流れを見てみよう。
妊娠40週0日を分娩予定日としていますが、妊娠37週からはいつ生まれても良い時期に入ります。
お産の始まり方、進み方はもちろん個人差がありますが、大まかな流れは変わりません。
まずは、出産までの全体像を見てみましょう。
陣痛
陣痛とは赤ちゃんを押し出すために子宮が収縮する時の痛みです。
最初は30~40分おきに痛み、約5~6時間後に10分おきの陣痛になります。
10分おきの規則的な陣痛がお産開始です。
痛みの感じ方には個人差があります。
破水
赤ちゃんを包む卵膜が破れて羊水が流れ出るのが破水。
普通、破水はお産が進んでから起こるるのですが、陣痛開始前に起こることもあります。
一度に大量に出たりタラタラと少しずつ流れ出る場合もあります。
おしるし
子宮口が少し開き、卵膜がはがれて少量出血するのが、おしるし。
おしるしから陣痛開始までの時間はまちまち で、直ちに入院とは限らないですが、出血に気づいたら必ず病院へ連絡を
(おしるしではない心配な出血の可能性も)。
初産の場合は、入院した後も、子宮口が全開するまでには長い時間がかかる場合が多いです。
この段階では緊張せず、医師等に連絡したらその指示に従いつつ、落ち着いて過ごせばOK。
強い収縮が来たら、深くゆっくりと呼吸して、痛みを逃がしましょう。
痛みが去ったら全身の力を抜いてリラックス。
深呼吸とリラックスは、赤ちゃんに十分酸素を送るためにも大切なことです。
分娩第1期(開口期:子宮が全開するまで)
10分おきの陣痛が規則的に来るようになってから、子宮口が全開大(10cm開大)するまでの間。
初産婦で平均約10~12時間、経産婦で4~6時間ぐらいかかります。
一番つらいのが実はこのときかも知れません。
規則的に痛み(いきみ)の波が襲って来るのですが、助産婦さんには「いきんじゃダメ」と言われてしまいます。
(出口がないのにいきむと、おなかの赤ちゃんが苦しくなるためです。)
リラックスして呼吸を整え、陣痛がない時は、体の力を抜きましょう。
(力が入ると痛みも強く感じますし、酸素の回りも悪くなります。)
分娩第2期(娩婚期:赤ちゃんが生まれるまで)
子宮口が全開大してから赤ちゃんが誕生(娩出/べんしゅつ)するまで。
平均所要時間は初産婦で約2~3時間、経産婦で約1時間ぐらい。
第1期を耐え抜いたなら、あと少し。
この頃には「いきんでよし!」となっているでしょうから、今までいきみたくてもいきめなかった分、頑張りましょう。
ただし、あくまで自然ないきみの波にあわせて、呼吸をしっかりとしながらです。
慌てる必要はありません。
呼吸法を知らなくても医師や助産婦さんが指示してくれますよ。
頭が出れば、もうスグです。
赤ちゃん誕生!
分娩第3期(後産期:「あとざん」)
赤ちゃん誕生から胎盤が娩出されるまで。
分娩から10~20分後に胎盤が出ます。
この後、会陰(えいん)切開をした場合は局所麻酔をした上で、縫合の処置を受けます。
ママはそのまま安静に
胎盤娩出後はときに異常出血が起こることもあるため、ママは分娩後2時間はそのまま分娩室で過ごします。
血圧を測定したり体調の変化を観察しておきます。
赤ちゃんは新生児室へ
臍帯(へその緒)を切った後、赤ちゃんは体重、身長、頭囲、胸囲などの身体計測をしてもらい、同時に出生直後の健康チェックを受けます。
産院によってはママに抱っこしてもらったり、母乳を飲ませる(乳首をくわえさせる)等があったりします。