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妊娠3ヶ月(妊娠11週目):絨毛検査・羊水検査・母体血清マーカー検査

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さて、高齢であることや超音波で何らかの異常を疑わせる所見が見られたとき、
その他父母のどちらかが染色体異常の保有者である場合に、羊水検査などがアナウンスされます。

そもそも出生前診断の結果、胎児をどうするのかという倫理的な問題もあり、
全ての妊婦さんに出生前診断について話があるわけではありません。

ただ、ある程度リスクがあると考えられる場合には、
医師も後々に「何故リスクがあると分かっていたのに言わなかったのか」といった訴訟を避けるため
今では何らかの所見がある場合には医師から話がある場合が多いでしょう。

さて出生前の確定診断としては絨毛検査と羊水検査があります。
母体血清マーカー検査は確率がはじき出されるだけなので、単なるスクリーニング検査です。

ではそれぞれについてみてみましょう。

母体血清マーカー検査(トリプルマーカーテストなど)

お母さんの血液を採って調べる方法なので胎児への影響もないことから最近実施が増えてきました。

大体、妊娠12~20週の間に実施されます。
結果は1週間ほどで出ます。

胎児に異常があると、
母体の血液中に含まれるさまざまなタンパクやホルモンの量が増減することから
これらの濃度を調べることで赤ちゃんの状態を知ろうというものです。

検査結果から胎児に21トリソミーや18トリソミー、
神経管閉鎖不全症などの障害を持つ「可能性」を知ることができます。

結果は確率で出てきます。

基本的には母体年齢によるリスクを下回っていれば、ほぼ安心となりますが、
あくまで確率ですから、いくら確率が低くても、
例えば1/10000であっても、その「1」に自分が入るかも知れません。

また1/10であっても、残りの「9」に自分が入るかも知れません。

なので、結果によっていたずらに安心したり不安になったりする場合があります。

最終的な結論は羊水検査や絨毛検査などの確定診断をしなければ分からないです。

絨毛検査(絨毛膜サンプリング抽出検査)

後に胎盤となる絨毛にも赤ちゃんの情報が含まれています。
また胎盤絨毛では培養の必要もなく十分量のDNAが抽出できるためDNA解析にも利用できます。

ただあまり初期の段階の絨毛を採取すると、
採取の際の血栓が胎児に流れる可能性があり、
その結果として四肢に異常のある胎児が多く報告された過去があります。

なので、現在では器官形成期である妊娠8週以前の胎盤絨毛採取は避けられており、
また胎盤が完成してしまうと位置が固定されてしまうため検査実施できない場合もあるため、
実質的には妊娠9週から11週の間がよいとされています。

胎盤絨毛採取には経腹壁法(おなかの上から)と経頸管法(膣から)がありますが、
経頸管法の方が出血・感染・破水の可能性が高いため経腹壁法がとられることが多いです。

いずれにしても羊水検査よりも技術が必要とされるため実施している医療機関は多くありません。

かかる時間はほんの数分(採取自体は1分もかからないです)で、
その後1時間ほど様子をみて終了となります。

結果は1週間から3週間ほどかかりますが、
染色体異常や先天代謝異常などについては確定診断であり、
そうであるか・そうでないかが100%に近いの精度で分かります。
(稀に上手く採取できなかったり、母体の情報が混じってしまう場合に結果がでない)

羊水検査より早い段階で実施できるため、
結果がでてからも考える時間(中絶のタイムリミットは21週)も多少とることができます。

羊水検査(羊水穿刺法)

羊水にも胎児の細胞が浮かんでおり、
これらを採取し培養することで診断します。

羊水を抽出するため、あまり量が少ない時期には実施できませんし、
かといって胎児が大きくなってしまうと羊水抽出のためのスペースが限られるため、
妊娠16週から18週の間に実施されます。

細胞を培養しないといけないため、
結果が出るまでに2週から4週ほどかかります。

となると中絶のタイムリミットギリギリにしか結果がでないことになります。

ただ絨毛検査に比べ流産の可能性も低い(0.3~0.1%程度)こと、
実施機関も多いことから羊水検査も多く選ばれています。

絨毛検査同様、染色体異常や先天代謝異常などについては確定診断となります。

処置時間は数分程度で、培養に足りるだけの羊水を抽出(20ml程度)します。
その後2時間ほど様子を見て終了となります。

 

出生前診断の是非

さて、実際に出生前診断を受けるかどうかは、最終的には父母の決断によります。

「どんな障害があろうとも受け入れ、育てていく」覚悟をもっての妊娠の場合は
些少でも流産のリスクがある羊水検査や絨毛検査は受けないことが多いです。

「障害が見つかったら中絶する可能性がある」他、
「どんな障害があるのか先に知って、準備をしておきたい」
「とにかくどっちかはっきりしておきたい」場合に
出生前診断を受けられているようです。

羊水検査の場合特に結果が出てから、中絶について悩む時間は殆どありません。
絨毛検査は少し早く検査ができますが、
いずれにしても母体への負担を考えると、できるだけ早い決断が必要です。

出生前診断を受ける前に、
結果が出た場合どするかをよく話し合った上で検査に臨みましょう。

ちなみに・・・
全ての検査は妊婦検診同様、自費です。

母体血清マーカー検査は数万、羊水検査や絨毛検査は20万程度かかります。

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